この記事でわかること
  • 個人アカウントとWorkspaceアカウントの違い
  • Geminiアプリのアクティビティを確認する方法
  • 履歴の保存期間を短くする方法

使い始める前に、一度だけ設定を確認しておきたい

Geminiは、Googleアカウントがあればすぐに使い始められるAIサービスです。

この手軽さは大きな魅力です。一方で、「入力した内容は保存されるのか」「業務で使って大丈夫なのか」が分からないまま使い続けている方も少なくありません。

業務で使う前に確認しておきたい設定は3つです。

  • 使っているアカウントの種類
  • Geminiアプリのアクティビティ
  • 会話履歴の自動削除期間

どれも設定画面を開いて、項目を確認するだけです。一度見ておけば、毎回不安に思いながら使う必要がなくなります。

なお、Geminiの画面や項目名は、アップデートによって変わることがあります。この記事で紹介する項目名が見当たらない場合は、Googleの公式ヘルプで最新の情報を確認してください。

設定1:自分のアカウントが個人用かWorkspaceかを確認する

最初に確認したいのは、いま使っているGoogleアカウントの種類です。

Geminiは、個人のGoogleアカウントと、会社で使うGoogle Workspaceアカウントで、データの扱いが異なります。

個人のGoogleアカウントは、@gmail.com などのアドレスです。会社のGoogle Workspaceアカウントは、会社の独自ドメインが入ったアドレスです。

業務でGeminiを使う場合は、まず会社のWorkspaceアカウントで使えるかを確認しましょう。Google Workspaceでは、組織の契約や管理者設定に基づいてGeminiを利用します。Googleは、Workspaceの顧客データについて、許可なく生成AIモデルの学習に使わないと案内しています。

確認手順は次のとおりです。

Geminiを開く → 画面右上のアカウントアイコンを選ぶ → 表示されているメールアドレスを確認する → @gmail.com か、会社ドメインのアドレスかを見る

複数のGoogleアカウントでログインしている場合は、特に注意が必要です。

自分では会社のアカウントで使っているつもりでも、個人アカウントに切り替わっていることがあります。業務情報を入力する前に、右上のアカウント表示を一度確認してください。

社員にGeminiの利用を案内する場合も、「業務利用は会社のアカウントで行う」と決めておくと、運用が分かりやすくなります。

設定2:Geminiアプリのアクティビティを確認する

次に確認したいのが、「Geminiアプリのアクティビティ」です。

Geminiアプリのアクティビティは、Geminiでのやり取りをGoogleアカウントに保存する設定です。個人アカウントで使う場合や、念のため状態を確認しておきたい場合は、一度見ておきましょう。

確認手順は次のとおりです。

パソコンで gemini.google.com を開く → 画面左下の「設定とヘルプ」を選ぶ → 「アクティビティ」を選ぶ → 画面上部の設定状態を確認する → 必要に応じて「オフにする」または「オフにしてアクティビティを削除」を選ぶ

「オフにする」は、今後のアクティビティ保存を止める設定です。

「オフにしてアクティビティを削除」は、今後の保存を止めるだけでなく、過去のアクティビティも削除する選択肢です。業務利用を始める前に一度整理したい場合は、こちらを選ぶと分かりやすいです。

ただし、ここで大事な注意点があります。

Geminiアプリのアクティビティをオフにしても、やり取りはサービス提供やフィードバック処理のために、最大72時間保存される場合があります。つまり、「オフにしたから、どんな情報でも入力してよい」という意味ではありません。

お客様の個人情報、取引先の機密情報、社外秘の数字、契約書の未公開情報などは、原則として入力しない。この考え方を先に決めておくと安心です。詳しくはAIに入力してはいけない情報とは?を参考にしてください。

また、アクティビティをオフにすると、Gmail、Googleドライブ、Googleカレンダーなどとの連携機能が使えなくなります。連携機能を使いたい場合は、次の「設定3」で保存期間を短くする方法も確認してください。

設定3:会話履歴の自動削除期間を短くする

Geminiを業務で使う場合、アクティビティを完全にオフにするかどうかは悩みどころです。

アクティビティをオフにすれば、履歴は残りにくくなります。一方で、GmailやGoogleドライブなどとの連携機能が使いにくくなる場合があります。

そこで現実的な選択肢になるのが、自動削除期間を短くする方法です。

Geminiアプリのアクティビティの保存期間は、設定画面で変更できます。3か月、18か月、36か月といった選択肢から選ぶ形が一般的です。業務利用でリスクを下げたい場合は、もっとも短い期間を選んでおくと管理しやすくなります。

設定手順は次のとおりです。

パソコンで gemini.google.com を開く → 画面左下の「設定とヘルプ」を選ぶ → 「アクティビティ」を選ぶ → 「自動削除」または「自動削除オプション」を選ぶ → 画面に表示される選択肢のうち、もっとも短い保存期間を選ぶ → 画面の案内に沿って保存する

これで、選んだ期間より古いGeminiアプリのアクティビティは自動的に削除されるようになります。

なお、会社のWorkspaceアカウントでは、管理者が会話履歴や保存期間を一括で設定している場合があります。その場合、社員が個別に変更できないことがあります。Googleも、管理者の設定がユーザー側の変更より優先される場合があると案内しています。

会社で使う場合は、個人で設定を変えるだけでなく、管理者やIT担当者に社内ルールを確認しておくと安心です。社内全体のセキュリティの考え方は、中小企業のためのAIセキュリティ完全ガイドでまとめています。

設定が終わったら:次に試したい使い方

設定を確認したら、Geminiを実際の業務で少し試してみましょう。

最初に試すなら、次の3つが向いています。

1つ目は、長い文章の要約です。

長いメール、会議メモ、社内資料などを読み込ませて、「要点を3つにまとめてください」と指示します。長い文章を最初から全部読む前に、全体像をつかみたいときに便利です。

2つ目は、メールの下書きです。

たとえば、「取引先に納期遅延をお詫びするメールを作ってください」と入力します。すると、たたき台になる文章が出てきます。

ただし、そのまま送るのは避けましょう。相手との関係、実際の事情、自社の言い回しに合わせて、人が最後に直してから使うようにしましょう。

3つ目は、PDFや資料の読み込みです。

Geminiは、長い資料の内容を整理する用途にも使えます。たとえば、PDFを読み込ませて「重要なポイントを箇条書きにしてください」と指示すると、内容を短く整理できます。

20ページの資料を要点5つにまとめる。会議前に読むべきポイントを整理する。こうした使い方から始めると、業務での使いどころが見えやすくなります。

ChatGPTやClaudeの初期設定記事も読んでおくと、3つのAIの違いを比べながら、自分の業務に合った使い方を選びやすくなります。ChatGPTで最初にやっておくべきセキュリティ設定Claudeで最初にやっておくべき設定と使い始め方、それぞれ参考にしてください。3つのAIの使い分けを整理したい方はChatGPT・Gemini・Claude、どれが向いている?もおすすめです。

まとめ

Geminiは、Googleアカウントがあればすぐに使える便利なAIサービスです。

ただし、業務で使うなら、最初に設定を確認しておきましょう。

確認したいのは、次の3つです。

  • 使っているアカウントが個人用かWorkspaceか
  • Geminiアプリのアクティビティがどうなっているか
  • 会話履歴の自動削除期間がどう設定されているか

迷った場合は、業務利用は会社のWorkspaceアカウントで行う。これを基本にすると、判断しやすくなります。

そのうえで、要約、メールの下書き、資料の整理など、情報漏れの心配が少ない作業から試してみてください。

AIには下書きや整理を任せ、最後の確認は人が行う。この線引きを守ることで、Geminiを安心して業務に取り入れやすくなります。

Q&A

Q. 過去に入力した内容は、もうAIの学習に使われてしまっていますか?

個別の入力内容が、実際にどのように扱われたかを利用者側で確認するのは難しいです。

まずは、Geminiアプリのアクティビティを開き、過去の履歴を確認しましょう。気になる履歴がある場合は、個別に削除できます。業務利用に切り替えるタイミングで整理したい場合は、「オフにしてアクティビティを削除」を選ぶ方法もあります。

ただし、削除すれば過去に行われた処理まで完全に戻せる、という意味ではありません。今後は、入力してよい情報と入力しない情報を分けて使うようにしましょう。

Q. 個人アカウントとWorkspaceアカウントの両方を持っている場合は、どちらで使えばいいですか?

業務に関わる内容は、会社のWorkspaceアカウントで使うのが基本です。

個人アカウントは、個人的な調べ物や私用の文章作成に使います。会社の情報、取引先の情報、お客様に関わる情報は、個人アカウントに入力しないようにしましょう。

ブラウザのプロファイルを分けておくと、アカウントの切り替え忘れを防ぎやすくなります。

Q. スマートフォンのGeminiアプリでも、同じ設定が必要ですか?

設定はGoogleアカウントにひもづいています。

そのため、パソコンで設定を変更すれば、同じGoogleアカウントで使っているスマートフォンのGeminiアプリにも反映されます。

ただし、スマートフォン側で別のGoogleアカウントを使っている場合は、そのアカウントでも確認が必要です。アプリを開いたら、まず右上のアカウント表示を見て、どのアカウントで使っているかを確認しておきましょう。