この記事でわかること
- NotebookLMが何か、他のAIツールとどう違うのかがわかる
- 社内マニュアルをFAQとして使うと何が変わるかイメージできる
- 設定方法と最初の一歩がわかる
社内マニュアルをNotebookLMにアップロードするだけで、「詳しい人に聞く手間」が変わります。
マニュアルはあるのに、誰も使っていない
就業規則も、設備の操作手順も、顧客対応のマニュアルも、社内のどこかに保存されています。ただ、いざ必要になったとき「どのフォルダに入っているかわからない」「ファイルを開いても、どこに書いてあるか探せない」。結局、詳しい人に聞きに行くのが一番早い、という状況になっていないでしょうか。
聞く側は助かりますが、聞かれる側は毎回手を止めて答えることになります。せっかく作ったマニュアルが使われないまま眠り続けているのは、作った側としても少し残念な話です。
今回紹介するNotebookLMは、そのマニュアルをそのまま使えるFAQに変えてくれるツールです。
NotebookLMとは何か
GoogleのAIツールで、自社の資料をアップロードするとその資料だけを根拠に質問に答えてくれます。Googleアカウントがあれば、無料で使い始められます。
ChatGPTなどのAIはインターネット上の幅広い情報をもとに回答しますが、NotebookLMはアップロードした資料の中だけを参照します。回答には必ず「この資料の〇ページに書いてあります」という引用元が表示されるので、内容が正しいかどうかをその場で確認できます。
Googleの公式情報によれば、会社のGoogle Workspaceアカウントで使う場合、アップロードしたデータがAIのトレーニングに使用されることはないとされています。
「あのマニュアルどこだっけ」が解決する
たとえば、就業規則と設備マニュアルをアップロードしておいた場合を考えてみてください。
「有給休暇の申請はどうすればいいですか?」と入力すれば、就業規則の該当箇所をもとに手順が返ってきます。「機械にエラーコードE03が表示されました。どう対処すればいいですか?」と入力すれば、操作マニュアルから対処法を引き出してくれます。
新人が入るたびに同じことを説明する手間も、「ちょっと聞いていいですか」とベテラン社員に集中する負担も、だいぶ減らせます。聞く側は時間を選ばず自分で調べられますし、聞かれる側は本来の仕事に集中できます。マニュアルを作った手間が、ようやく報われる感覚があると思います。
Googleアカウントがあれば、今日から始められる
設定に難しい操作はありません。以下の手順で始められます。
- notebooklm.google.comにアクセスして、Googleアカウントでログインする
- 「新しいノートブック」を作成する
- 社内の資料をアップロードする。対応しているファイル形式はPDF・Word・テキストファイルのほか、GoogleドキュメントやGoogleドライブのファイル、WebページのURLも読み込める
- チャット画面に質問を入力する
最初は1つの資料だけで十分です。「よく質問が来るもの」「現場で一番困ったときに開くもの」を選んでアップロードしてみてください。「こんなに早く答えが返ってくるのか」という感覚がつかめれば、次に何を入れるかは自然と見えてきます。慣れてきたら少しずつ資料を増やしていくことで、社内のナレッジが少しずつ使いやすい形に整っていきます。
アップロードする前に、確認したいこと
就業規則や社内マニュアルには、社員の情報や、社外に出せない社内の決まりが含まれます。手軽に始められる一方で、扱い方を決めておくと安心です。使い始める前に、次の点を確認しておきましょう。
まず、会社のGoogle Workspaceアカウントで使うことをおすすめします。同じNotebookLMでも、個人のGoogleアカウントと、会社のGoogle Workspaceアカウントでは、データの扱いが異なります。Google Workspaceで使う場合、アップロードした内容や質問、AIの回答が、人の確認やAIの学習に使われることはないと、Googleが公式に説明しています。一方、個人のGoogleアカウントの場合は、改善のためのフィードバックを送ると、その際にアップロードした内容がGoogleの確認対象になることがあります。就業規則や社内資料を扱うなら、管理者が設定を管理できるWorkspaceのほうが安心です。会社がGoogle Workspaceを使っている場合は、個人アカウントではなく、会社のアカウントで使うようにします。
次に、社内資料をアップロードしてよいか、会社のルールを確認します。特に、人事情報や個人情報を含む資料は、扱いに注意が必要です。判断に迷うものは、管理者や上長に確認してから進めます。
内容が変わった資料は、古いものを削除して入れ替えます。就業規則やマニュアルは改訂されるので、古い版が残っていると、AIが古い内容を答えてしまうこともあります。
まとめ:まず1つ、手元の資料を入れてみてください
新しいものを用意する必要はありません。今ある就業規則や設備マニュアルを活用して始められます。
「マニュアルはあるのに誰も使っていない」という状況は、大がかりな仕組みを作らなくても変えられます。会社のルールと資料の共有範囲を確認したうえで、会社のGoogle Workspaceアカウントで、まずは機密性の低い資料を1つ、試してみてください。
Q&A
Q. 資料がたくさんあります。全部入れた方がいいですか?
最初は1つか2つに絞ることをおすすめします。一度に入れすぎると、どこに何があるかわかりにくくなることがあります。「よく聞かれること」「困ったときに必ず開く資料」から始めて、慣れてきたら少しずつ増やしていくのが無理のないやり方です。
Q. ChatGPTとどう使い分ければいいですか?
NotebookLMは「自社の資料の中から答えを探す」ことに向いています。ChatGPTは「アイデアを広げる」「文章の下書きを作る」といった使い方に向いています。社内FAQや情報検索にはNotebookLM、企画の壁打ちや文章作成にはChatGPTと使い分けると、それぞれの強みが活きます。
Q. Googleドライブを使っていない場合でも使えますか?
使えます。パソコンに保存してあるPDFやWordファイルを直接アップロードする方法でも問題ありません。Googleドライブとの連携はあくまで選択肢の一つなので、今の環境に合った方法で始めてみてください。