この記事でわかること

  • Geminiの管理画面で追加確認したい設定がわかる
  • 共有・履歴・新機能・NotebookLMの確認ポイントがわかる
  • 自社に合わせて設定の範囲を決める見方がわかる

Geminiの初期設定を終えると、ひとまず社内で使い始められる状態にはなります。ただ、管理コンソールには、確認しておきたい設定がまだ残っています。何を制御する設定なのかを知らないまま運用を始めると、社員から質問を受けたときや、利用範囲を見直すときに判断しづらくなります。

この記事では、管理コンソールの「生成AI」にある設定のうち、社内運用を始める前に確認しておきたい項目を整理します。会話の共有、履歴の扱い、新機能の利用、NotebookLMの利用範囲を順番に見ていきます。

アカウントの種類や、部署ごとに設定を分ける考え方についてはGeminiの初期設定|管理者が最初に確認すべき項目で、Driveの共有見直しはGeminiを安全に使う設定|Driveの共有を見直して情報漏れを防ぐで扱っています。

まず確認したい4つの設定

管理コンソールの「生成AI」画面には、Geminiアプリ、Gemini for Workspace、NotebookLMなどの設定が並んでいます。名前が似ているため、どの設定が何に関係するのか分かりにくいかもしれません。まずは、確認しておきたい4つの設定を整理します。

設定 何を制御するか 確認の観点
会話の共有 社員がGeminiとの会話を共有できるか 社外に会話が出る経路を許可するか
一時チャット・会話の削除 履歴に残さない会話や、社員による削除を許すか 残す会話と残さない会話を分けられるか
アルファ版機能 一般提供前の新機能を社員が試せるか 試す範囲を部署やグループで絞るか
NotebookLM NotebookLMを誰に使わせるか 資料を扱う部署に合わせて有効化するか

会話の共有は、社外に出る経路を確認する

会話の共有設定では、社員がGeminiとのやり取りを他の人に共有できるようにするかどうかを決めます。設定する画面は「生成AI > Gemini アプリ > 共有」です。ここでは、次の三つから一つを選びます。

一つ目は「会話の共有を無効にする」で、社員は会話を誰とも共有できなくなります。二つ目は「ドライブを通じた会話の共有を許可する」で、共有の範囲は、ドライブのファイルを共有するときと同じ権限のルールに従います。三つ目は「リンクによる会話の共有を許可する」です。

特に確認したいのは、三つ目のリンクによる共有です。これを選ぶと、リンクを知っている人が会話を閲覧できる状態になります。社内の確認や引き継ぎには便利ですが、会話の中に顧客名、社内資料の内容、未公開情報が含まれている場合は、社外に出る経路になってしまう恐れがあります。

判断の軸は、「共有できると便利か」だけではありません。Geminiとの会話に業務情報が含まれる前提で、共有を無効にするのか、ドライブを通じた共有にとどめるのか、リンクによる共有まで許可するのかを確認します。

一時チャットと会話の削除は、履歴を残すかどうかで考える

一時チャットは、Geminiアプリの履歴に残さずにやり取りするためのモードです。会話の削除は、社員が自分の会話履歴を消せるようにする設定です。設定する画面は「生成AI > Gemini アプリ > Gemini との会話の管理」です。

残さなくても困らない作業であれば、一時チャットは便利です。たとえば、一般的な文章の言い換え、短いアイデア出し、機密を含まない確認作業などは、履歴に残さない方が扱いやすい場合があります。

一方で、あとから経緯を確認したい作業では注意が必要です。顧客対応の判断、社内ルールに関わる相談、資料作成の過程などは、履歴が残っていた方が確認しやすくなります。一時チャットを使ってよい作業と、履歴を残したい作業を分けて考えます。

組織側で会話を一定期間保存するルールを設定している場合は、社員が一時チャットを使ったり会話を削除したりしても、その保存ルールが優先されることがあります。表示される項目や挙動は環境によって異なるため、自社の管理画面で確認してください。

アルファ版機能は、試す範囲を絞る

アルファ版機能は、一般提供前の新機能を社員が試せるようにする設定です。設定する画面は「生成AI > Gemini for Workspace > アルファ版機能」です。

オンにすると、その時点で利用できるアルファ版機能がまとめて有効になります。機能ごとには選べないため、全社でいきなり使わせるよりも、まずは管理部門や一部の利用者に限って試す方が運用しやすくなります。

確認するのは、新しい機能を試したいかどうかだけではありません。試す人、試す部署、問題があったときに戻す判断を誰が行うかまで決めておくと、現場が迷いにくくなります。

NotebookLMは、使わせる部署を決めておく

NotebookLMは、資料を読み込ませて要点を整理したり、内容について質問したりできるサービスです。設定する画面は「生成AI > NotebookLM > サービスのステータス」です。組織全体だけでなく、部署やグループ単位でもオン/オフを切り替えられます。

営業資料、議事録、社内マニュアル、顧客向け提案書などを読み込ませる場合は、誰がその資料を扱えるのかを確認しておく必要があります。NotebookLMを有効にする部署を決めるだけでなく、読み込ませる資料の範囲も合わせて見ておきます。

ドライブ上のファイルを使う場合は、元のファイルの閲覧権限が前提になります。NotebookLMだけを見て判断するのではなく、資料そのものの共有設定も確認してください。

まとめ

今回挙げた設定は、最初にすべて変更しなければならないものではありません。ただ、会話の共有、履歴の扱い、新機能の試用、NotebookLMの利用範囲は、あとから社内で質問されやすい項目です。

まずは4つの設定を管理画面で開き、現在の状態を確認してください。そのうえで、リンク共有を許可するか、履歴を残さない使い方を認めるか、アルファ版機能を誰に試してもらうか、NotebookLMをどの部署で使わせるかを決めていきます。

設定は、一度で完璧に決める必要はありません。自社で扱う情報の種類と、実際にGeminiを使う部署に合わせて、必要な項目から順番に確認していくのが現実的です。

Q&A

Q1. 初期状態のままでも問題ありませんか?

初期状態のままで使える場合もあります。ただし、会話の共有や履歴の削除は、会社の情報管理に関わります。すぐに変更しない場合でも、現在の状態は確認しておくと安心です。

Q2. 記事にある設定が自社の画面に表示されません。

新しい設定は順次提供されることがあり、契約しているエディションによっても表示される項目が異なります。見当たらないときは、提供状況や契約内容を確認してください。