この記事でわかること

  • スプレッドシートでGeminiを使うと楽になる作業
  • 集計、分類、テンプレート作成での頼み方
  • プランによって使える機能の違い

AI関数はBusiness Starterでも使えるため、手元のシートでまず1行試してみると、スプレッドシートの整理・分類作業を手作業から置き換えるイメージがつかめます。

Googleスプレッドシートにも、Geminiの機能が組み込まれています。

たとえば、シートに入っているデータを自然な言葉で集計する、たくさんの行をまとめて分類する、空のシートから管理表のたたき台を作る、といった使い方ができます。これまで関数や手作業で時間がかかっていた作業を、画面を切り替えずに進めやすくなるのが特徴です。

ただし、スプレッドシートのGeminiは、GmailやGoogleドキュメントと比べると、プランによる違いが少し分かりにくいところがあります。実務で使いやすい場面を中心に、どの機能がどのプランで使えるのかもあわせて整理します。

まずはプラン別に使える機能を確認する

スプレッドシートを開くと、画面右上にGeminiのアイコンが表示される場合があります。そこからサイドパネルを開くと、シートの内容について質問したり、表の作成を頼んだりできます。

一方で、すべての機能がすべてのプランで同じように使えるわけではありません。最初に大まかな違いを整理しておくと、「自分の画面には出てこない」と迷う時間を減らせます。

機能 Business Starter Business Standard以上
サイドパネルでの質問・整理 ×
AI関数(=AI() / =Gemini())
自然な言葉でのシート作成 ×

ポイントは、AI関数はBusiness Starterでも使えることです。サイドパネルでの質問や、自然な言葉によるシート作成はBusiness Standard以上が対象になりますが、関数としてAIを使う方法であれば、Starterでも試せます。

まずは自社のプランで何が使えるのかを確認し、そのうえで使い方を選ぶとよいでしょう。

手元のシートに、自然な言葉で質問する

引き継いだばかりの管理表、半年前に作ったまま見返していない集計表、他の人から共有されたデータなどは、開いた瞬間に「どこから見ればいいのか分からない」と感じることがあります。列数や行数が多いほど、全体像をつかむだけでも時間がかかります。

こうしたときは、Geminiのサイドパネルから自然な言葉で質問できます。

たとえば、次のように頼みます。

  • このシートにはどんなデータが入っているか教えて
  • 地域別に売上を集計して
  • 2025年のデータだけを抜き出して
  • この列の内容を要約して
  • 金額が大きい順に特徴を整理して

出てきた結果は、そのまま現在のシートに反映できる場合もあります。思った結果と違う場合は、条件を足して頼み直します。たとえば「地域別」だけでは粗いと感じたら、「地域別かつ月別に集計して」のように、条件を追加していくと使いやすくなります。

この使い方は、主にサイドパネルを使う機能です。Business Standard以上のプランで利用できます。

たくさんの行をまとめて分類・要約する

2つ目は、アンケートの自由記述、商品リスト、顧客リストなど、行数の多いデータをまとめて処理したいときです。

これまで1件ずつ目で見て分類していた作業や、数百行あるため後回しにしていた作業も、AI関数を使うと進めやすくなります。

たとえば、A列に顧客名や事業内容のメモが入っている場合、B列に次のような関数を入れます。

=AI("以下の顧客の業種を3文字以内で分類して: " & A2)

すると、A2の内容をもとに、B2に業種の分類が返ってきます。あとは関数を下の行にコピーすれば、複数行をまとめて処理できます。SUMやIFのような通常の関数と同じように、セルの中でAIを使えるのが特徴です。

AIの仕組みそのものについては「LLMって何ですか?ChatGPTとの違いからやさしく解説」も参考になります。

実務では、次のような場面で使いやすい機能です。

  • 自由記述のアンケートを、肯定的・否定的・要望に分類する
  • 長い説明文を、1行の要約にする
  • 取引先リストを、業種別に分ける
  • 商品名から、短い紹介文を作る
  • 問い合わせ内容を、種類ごとに分類する

この方法の良いところは、Business Starterでも使えることです。上位プランを契約していなくても、スプレッドシートでGeminiを試す入口になります。

ただし、AI関数は通常の関数より処理に時間がかかります。何百行も一度に実行すると、結果が返るまで時間がかかったり、上限に達してエラーが出たりすることがあります。最初は数行から数十行で試し、結果の精度と処理速度を見てから範囲を広げると安心です。

業務で本格的に使う場合は、使用上限や対象プランの最新情報も確認しておきましょう。

空のシートから管理表を作る

3つ目は、新しい管理表やテンプレートを作りたいときです。

営業日報、採用面接の評価表、売上計画表、問い合わせ管理表などを作ろうとしても、最初にどんな列を用意すればよいかで手が止まることがあります。空のシートから始める作業は、意外と時間がかかります。

Geminiを使うと、自然な言葉で表のたたき台を作ってもらえます。

たとえば、次のように頼みます。

  • 営業日報のテンプレートを作って
  • 来期の売上計画表を、月別に入力できる形で作って
  • 採用面接の評価シートを、5項目で点数化できる形にして
  • 問い合わせ管理表を、対応状況が分かる形で作って

Geminiは、列名や項目の並びを含めた形でシートを提案してくれます。ゼロから列を考えるよりも、最初の形を作るまでの時間を短縮できます。

ただし、作成されたシートが、そのまま自社の業務に合うとは限りません。列名を変える、不要な項目を削る、承認者や対応期限など自社に必要な項目を足すといった調整は必要になるため、完成版を一発で作るものというより、管理表の出発点を作るものと考えると使いやすくなります。

自然な言葉でシートを作成する機能は、Business Standard以上のプランで利用できます。

まとめ

スプレッドシートのGeminiは、主に3つの場面で役立ちます。手元のシートを素早く把握したいとき、たくさんの行をまとめて分類・要約したいとき、空のシートから新しい管理表を作りたいときです。

サイドパネルでの質問や、自然な言葉によるシート作成はBusiness Standard以上が対象になります。一方、AI関数はBusiness Starterでも使えるため、最初に試しやすい機能です。

まずは、A2に文章が入っているシートで、空いている列に ```
=AI("以下を要約: " & A2)


メールでの使い方は「[GmailのGeminiでできること|メール業務を軽くする4つの使い方](/articles/gmail-gemini-features)」でまとめています。Workspace全体の俯瞰は「[Google Workspace契約者が今すぐ使えるGemini機能まとめ](/articles/google-workspace-gemini-guide)」もあわせてご覧ください。

## よくある質問

**Q. Business Starterでも、スプレッドシートでGeminiを使えますか?**

AI関数(=AI() / =Gemini())は、Business Starterでも利用できます。サイドパネルでの質問や、自然な言葉でのシート作成はBusiness Standard以上が対象になりますが、関数としてAIを使う方法であれば、Starterでも試せます。プランごとの違いは「[Google Workspace契約者が今すぐ使えるGemini機能まとめ](/articles/google-workspace-gemini-guide)」で詳しく整理しています。

**Q. AI関数を使うと、シートの動作は遅くなりますか?**

通常の関数に比べると、結果が返るまで時間がかかることがあります。特に、何百行にも一度にAI関数を入れると、処理に時間がかかったり、上限に達してエラーが出たりする場合があります。最初は数行から試し、問題がなければ少しずつ範囲を広げるのがおすすめです。

**Q. Geminiで作ったシートは、そのまま業務で使えますか?**

たたき台としては便利ですが、そのまま使う前に調整が必要です。自社の業務に合う列名になっているか、不要な項目がないか、必要な管理項目が抜けていないかを確認しましょう。ゼロから作る手間を減らす出発点として使うのが現実的です。