この記事でわかること

  • Claude Coworkで毎月の交通費精算を仕組み化する方法がわかる
  • フォルダに置くファイルと、指示文に書いておく内容がわかる
  • 同じやり方を他の月次業務にも応用する考え方がわかる

Claude Coworkは、許可したフォルダ内のファイルをClaudeが直接読み書きできるデスクトップ向けの機能です。「このフォルダを見て、表を埋めて、ここに保存して」と頼むと、Claudeが手を動かして表を完成させてくれます。

ファイルを毎回アップロードする手間がなく、出力もそのままフォルダに保存される。この特性が、毎月くり返す事務作業と相性のよい部分です。Cowork自体の概要はClaude Coworkとは?通常のClaudeとの違いと使いどころで紹介しています。

ここでは具体例として、毎月の交通費精算をCoworkで仕組み化する流れを取り上げます。月20件ほどの精算でも、一度フォルダを整えておけば、毎月の作業は体感5分ほどで精算ファイルが生成されます。

フォルダに何を入れておくか

Coworkに専用フォルダを接続し、その中に次のものを置いておきます。

  • 交通費精算の見本ファイル(Excel)
  • その月のカレンダーのスクリーンショット
  • 指示文を書いたCLAUDE.md

見本ファイルは、自社のフォーマットに合わせた空のExcelで構いません。Claudeはこの見本を見て、同じ列構成・同じ書式でその月の精算データを埋めてくれます。形式を文章で細かく説明するより、見本を一枚置いておくほうが正確に伝わります。

カレンダーのスクリーンショットは、その月にどんな予定が入っていたかをClaudeに見せるためのものです。月が変わったら、新しい月の画像をフォルダに入れ替えるだけで済みます。

CLAUDE.mdは、毎月の交通費精算のルールをまとめた指示文です。次にこの中身を整理します。

指示文(CLAUDE.md)には何を書いておくか

CLAUDE.mdに書いておくのは、たとえば次のような内容です。

  • 定番の出張ルートとそのときの交通費(東京出張は新幹線往復で○○円、など)
  • 毎月くり返す定例予定(毎週水曜の定例会議は社内オンラインなので対象外、など)
  • 定例から外れる場合の判断基準(祝日はスキップする、出張がある日は定例より出張を優先する、など)

これらを自分でゼロから書く必要はありません。Coworkに「こういう交通費の精算をやっています。毎月のルールをまとめたCLAUDE.mdを、このフォルダの直下に作ってください」と相談すれば、項目を整理してそのままファイルとして保存してくれます。書き直しも、Coworkと話しながら少しずつ整える形で構いません。

Coworkは接続したフォルダ内のCLAUDE.mdをセッション開始時に自動で読み込むため、一度作ってしまえば、依頼のたびに指示文を毎回入れる必要がなくなります。

実際にどう依頼するか

フォルダに見本ファイル、カレンダー画像、CLAUDE.mdが揃ったら、依頼文は次のような形で十分です。

6月分の交通費を作成してください。

CoworkがCLAUDE.mdのルールに沿って、見本ファイルの形式でその月のデータを埋め、フォルダ内に保存してくれます。出力ファイルはそのままローカルに残るので、毎回ダウンロードする必要もありません。

依頼文の整え方は、AIに頼んでも一般論しか返ってこない|情報の整理と伝え方でも紹介しています。

指示文にない情報が出てきたら

運用していると、CLAUDE.mdに書いていない予定が必ず出てきます。初めて行く出張先、いつもと違う経路、その月だけの訪問先などです。

その場でClaudeに追加指示を出せば対応できます。「6月10日の青森出張は、はやぶさで往復○○円」と伝えれば、その分を反映して書き出してくれます。大事なのは、追加した内容をCLAUDE.mdにも書き足しておくことです。これをくり返すうちに、自分の業務に合ったCLAUDE.mdに育っていきます。

どこまでClaudeに任せていいか

書き出された精算ファイルは、提出前に一度自分の目で見ておきます。

特に確認したいのは、金額のチェック、初めて使う経路、深夜帰宅でタクシーを使った日のようなイレギュラーです。こうした箇所は、Claudeが過去の似た例から類推で埋める可能性があり、そのままだと誤りに気づきにくくなります。

線引きの考え方は、提案資料づくりでAIに任せる部分、自分で考える部分も参考になります。

交通費以外の月次業務にも使える

同じやり方は、月次レポートの作成、経費精算、売上集計、社内向けのお知らせ作成にも応用できます。

たとえば月次レポートなら、見本ファイルは完成版レポートのフォーマット、その月だけ変わるデータは前月までの集計結果、CLAUDE.mdには指標の出し方や用語の定義を書いておく、という形に置き換わります。業務が変わっても、「見本」「その月だけ変わるデータ」「指示文」の三つを揃えるという発想は同じです。

まとめ

CLAUDE.mdと見本ファイルを一度作ってCoworkのフォルダに置いておけば、来月以降の同じ作業がぐっと楽になります。

まずは、自分が毎月くり返している業務を一つ選び、「見本」「その月だけ変わるデータ」「指示文」の三つに分けて整理するところから試してみてください。指示文の中身に迷ったら、Coworkに相談しながら少しずつ形にしていけば、自分の業務に合ったCLAUDE.mdに育っていきます。

Q&A

Q1. CLAUDE.mdはどのくらい作り込めばいいですか?

最初から完璧を目指す必要はありません。思いつく範囲で、定番の出張ルートと毎月くり返す予定を書き出せば十分です。足りない部分は、実際に使いながら追加していけば、無理なく実用的な内容になります。中身に迷うときは、Coworkに相談しながら整えるのが手早いです。

Q2. 交通費以外で最初に試すなら、どんな業務が向いていますか?

出力形式が毎月ほぼ同じで、決まったパターンがある業務が向いています。月次レポート、経費精算、売上集計、定例のお知らせ文などです。フォーマットが固定されている業務から始めると、効果を感じやすくなります。

Q3. カレンダーを使っていない場合でも応用できますか?

応用できます。その月だけ変わるデータはカレンダーである必要はありません。手帳の写真、その月の予定をまとめたメモ、訪問先の一覧などでも構いません。月ごとに変わる情報をフォルダに置いておけば、同じ流れで進められます。